新刊が発売になりました。

『そのバケツでは水がくめない』 祥伝社から。
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文庫は出していたけれど、単行本の新刊、つまり新作は本当に久しぶりです。
待っていてくださった方がいると信じて。お待たせしてすみませんでした。
久々になってしまっただけあり、やはり新しい本が出るのは嬉しいなあと、幸せを噛みしめております。

とても綺麗な装丁にして頂きました。
装丁は須田杏奈さん。装画は安楽岡美穂さん。どうもありがとうございました。
毎度本が出る時に思うことですが、私の頭の中の世界を、こんなにも的確に表現してくださって、装丁家さん、画家さんってすごいなあ。
青い羽根に白いワンピース、可憐な女性。すべて魅力的なんだけど、どことなく漂っているこの不穏な空気はなんだろう? は、ぜひ読んで頂けたらと思います。
あらすじなどは、こちらで。
www.s-book.net/plsql/slib_detail?isbn=9784396635381

年の瀬も近付いてきていますね。
去年に引き続き、生と死について、深く潜って考えをあれこれめぐらす冬を過ごしています。
私の小説はよく、「何も起こらない」「普通の人たちばかり」などと評されます。
意識的にそうしているところもあるし、自分がそういう物語の書き手だということには、それなりに誇りも持っていますが、
ときどき現実世界の方が、よほど何か起こっているし、普通ではない(かもしれない)人たちに出会っているかもしれないなあ、なんて考えます。

でも、現実世界は何も起こらず普通の人たちばかりで、物語の世界は何かが起こって普通でない人たちばかり、じゃなければならないなんてことはないわけで、
それなら逆も然り。時に逆だと感じることも、ごく自然なことなんだろうと思います。
何が言いたいのか自分でもよくわかりませんが、私の生きる現実世界と、私が描く物語の世界は、別のもののようで、でもどこかで同じである。
常にそんな感覚で書いています。
これからも、どちらにも一生懸命で全力でいたい。います。

新刊、どうぞよろしくお願いします
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